b)研究環境の整備・活用に関する措置                         

 

○ 第4研究実験棟の建設

・先進的研究の推進のために必要な研究スペースを確保するため、第4研究実験棟の建設を目指す。(*)

 

○ 4附属施設・センターの目標を達成するための措置

 

・ 附属材料試験炉利用施設附属量子エネルギー材料科学国際研究センター(平成16年度名称変更)

重点的研究分野として、T−2−(1)−b)原子力材料に明記した充填研究分野を実施するために専任教官教員、外国人を含む客員教官教員組織の整備する。さらに、ホットラボを中心とする設備の更新・整備と研究支援体制を充実し、国際的な共同研究センターの設置を目指す。

 

達成度評価資料           材料試験炉利用施設研究成果報告書

 

平成16年度

       ・量子エネルギー材料科学国際研究センターと名称変更した。

・ベルギー原子力研究所及び米国カリフォルニア大学サンタバーバラ校と学術交流協定を結び、それらからの研究者受入れを行った。さらに、共同利用研究者の試料についてベルギー原子力研究所の原子炉での中性子照射を行うなど、国際的な共同研究センターとしての機能を充実させた。

平成17年度

・新たに発足した日本原子力研究開発機構(JAEA)との研究協力関係を構築し、今後 の本センターを利用した高度研究への体制を整備した。また、ベルギー国原子力研究所(SCK/CEN)と大型研究炉BR-2の利用に関する共同研究契約締結に向けた準備を進めた。BR-2利用はこの契約に基づき平成18年度より本格化する予定である。

平成18年度

・材料試験炉(JMTR)の4年後の再起動決定を受けて、原子炉を利用した全国大学関連共同利用における当センターの役割に関してJAEA側と協議を進めた。具体的にはJMTR高度利用のための大学専用照射リグの提案と実現に向けての方策、JMTRJOYOを中心とする大洗照射世界COE構想における当センターの役割について検討を進めた。

 

附属新素材設計開発施設附属金属ガラス総合研究センター(平成17年度名称変更)

人員と研究体制を強化し、責任研究部門との緊密な協力関係のもとで、産学官の共同研究を推進するために、大幅な改組を行う(*)。ナノテクノロジー関連材料の世界的な開発競争をリードし、科学技術の発展の基盤として不可欠なエネルギー材料、エコマテリアル、電子情報材料、生体福祉材料、社会基盤材料等の新材料を創製する。

 

達成度評価資料 

新素材設計開発施設研究成果報告書、論文DB、特許DB、製品化実用化の実績

 

平成16年度

・責任研究部門が中心となって推進する金属ガラスの研究が外部評価委員会で高い評価 を受けたことから、当施設を金属ガラス研究の世界の拠点と位置付け、金属ガラス総合研究センターに名称変更することにした。

平成17年度

・東北大学イノベーションフェア、イノベーション・ジャパン2005及びみやぎいいモノテクノフェアなどに展示、参加し情報発信に努め、産業化促進のため30社余りの企業との研究会を立ち上げた。

・学内、所内、外部研究機関との共同研究推進のため、共同利用に資する設備の充実や整備に努めた。

平成18年度

・東北大学イノベーションフェア2007、東北地域産学官連携推進会議、金属ガラスフォーラムなどに展示、また、所内外からの見学者(外国:26件、国内:38件、延べ人数:326名)を受け入れ、情報発信に努めた。

・レアメタルを含まないFe90mass%−半金属系金属ガラスを開発した。

 

・附属強磁場超伝導材料研究センター

@強磁場発生技術と超伝導材料開発分野、A強磁場中の材料科学分野、B多重極限環境を用いた新現象発現分野について、研究推進体制を整備する。さらに、本所の関連研究部門と連携すると共に、国内外の強磁場研究者とも連携交流し、強磁場科学を推進する。

 

達成度評価資料              強磁場超伝導材料研究センター年次報告

 

平成16年度

 ・30 T無冷媒ハイブリッドマグネット及び18 T無冷媒超伝導マグネットの整備を行い、性能試験を進めた。また、所外53件及び本所内18件の共同利用により各種強磁場設備を提供し、強磁場科学の推進に努めた。

平成17年度

・世界初の無冷媒ハイブリッドマグネットと無冷媒高温超伝導マグネットの開発で、それぞれ27.5T18.1Tの定常磁場発生に成功し新聞で報道された。また、所外62件及び本所内20件の共同利用を行い、年次報告書と英文パンフレットを出版し世界の主な機関に配布した。

平成18年度

・所外62件、本所内15件及び受託研究員等5件の共同利用を行い、年次報告書と英文パンフレットを出版し世界の主な機関に配布した。

 

・材料科学国際フロンティアセンター

新規な研究テーマを、海外の連携研究所との緊密な接触によって発掘し、欧米の代表的な研究機関にオフィスを設ける。そこを拠点に継続的協力関係を構築し、基礎応用を一体的に組み込んだプロジェクトを遂行する。このネットワークを拡大し、世界の中心としての物質材料研究拠点も構築する。

 

達成度評価資料

           IFCAM Activity Report、国際交流協定校との交流実績、集計外国人研究者の来訪

 

平成16年度

・平成15年度の米国ハーバード大学理工学部への助手の派遣に引き続き、平成16年度中国科学院国家重点表面物理研究所長を客員教授として招聘し、同時に同研究所から留学生を受入れてワークショップを開催するなど活発な交流がもたれた。

平成17年度

  2回材料科学国際若手学校を8月に及び材料科学国際ワークショップを12月に開

催し、活発な国際交流を行った。

平成18年度

・第3回材料科学国際若手学校を8月に、材料科学国際ワークショップを1月と2月に開催した。

12名の外国人客員教授及び助教授を招聘し、国際共同研究を行った。